9月14日に行われた広島対阪神20回戦でセ界に衝撃が走りました。
延長12回1アウトから広島の田中広輔が放ったレフトスタンドへの大飛球で『誤審』は起きました。
結局判定はオーバーフェンスしていないという結果で3塁打に。
カープはこのチャンスを生かせず無得点に終わり、結局引き分けに終わりました。
たれればになるがカープが勝ち越していた事は確実で、12回裏に同点に追いつかれなかったかというと分からない所ではあるが、NPB側も「あってはならないこと」とし選手会と共に緊急会議が開かれました。
今回はその誤審に至った経緯と今後の問題点解決についてお話させてください。
誤審に至った理由
今回の誤審はビデオ判定の導入を開始した平成22年から初めての事。
世の中は問題から改善していくものなので、こういう事はあって当然であると思います。
しかし、緒方監督も怒りをあらわにし「怠慢なのでは?」と漏らしました。
そもそも田中広輔の放った打球はレフトスタンド柵越ギリギリの打球でした。
しかし実況・解説者もスロー映像を見ると、
「オーバーフェンスしているようにも見えます」と漏らします。
動画を見てもらえば分かるとおり、田中広輔の打球は明らかに不自然に跳ね方をしている事が分かります。
これはオーバーフェンスして甲子園球場に取り付けれている『忍び返し』と呼ばれるものです。
緒方監督が怠慢だと切り捨てた理由
画像では分かりにくいので説明すると、甲子園の忍び返しとは外野席のフェンスから観客が乱入するのを防止する為に設置されたワイヤーが張られています。
正面からの画像では伝わりづらいので小さいですが裏面から見た画像を載せていますが、田中選手の打球はオーバーフェンスしてこのワイヤークッションに落ちた為不自然なぽよ~んという跳ね返り方をしたのです。
緒方監督の要求によりもちろんビデオ判定に。
審判団が集まりビデオ検証はしたもののかなりの早さで確認は終了します。
その理由がなんと一箇所からのバックスクリーンからの映像のみで確認しただけだった為跳ね返った事が理由でホームランではないと判断したようです。
しかし一箇所での確認にとどまった事も問題ですがもっと問題なのが、審判がこの『忍び返しの存在を知らなかった』と試合後説明したのです。
確かにワイヤーにたまたまボールが当たる確率もどれほどかは分かりませんが、『ワイヤーなどに跳ね返るとは』と先入観でそんな事はないと思い込んでしまったようです。
これに対し緒方監督は怠慢ではないのか?と激怒したのです。
人間が判定するスポーツなので誤審はつきもので、それも野球だと個人的には理解していますが、ビデオ判定での失敗は悲しいですね。
広島カープもCS進出ラインである3位を追いかける状況であるだけに、田中広輔選手に『第7号』が生まれなかったのは痛い。
一方阪神にとっては救われた形になるのだが・・
来年からチャレンジ制度が導入される?
実はメジャーリーグでは既に導入されているチャレンジ制度。
使用権は6回までに1度、7回から2度ビデオ判定できるチャレンジが導入されており、より公平なジャッジのもと日々試合が行われています。
今回、広島の球団もNPBに判定についての説明を求めた所、なんと三塁打の判定は誤審だったと事を認めました。
これはかなり異例な事でビデオ判定だけに限らずNPBの歴史上誤審を認めたのが初のケースになる大事に発展。
勝敗は覆らないものの連盟は厳重に事の重大さを認識し選手会と共にチャレンジ制度に導入など協議しました。
今後可能性のあるNPBの改善としては、
・メジャーリーグで導入されているチャレンジ制度を一部、あるいは全てを取り入れる。
・ビデオの設置箇所を増設。
・地方球場にもビデオ増設。
この辺りの改善は2016年シーズンから開始される可能性はとても高いと言えますね。
問題点は地方球場で、ビデオ設置箇所に限界がある球場もある可能性があります。それでもできる限りの最善策を検討して変えていってほしいですね。
もしかすると近日中、シーズン中の発表もあるだけにNPBの動向はチェックしていきたいです。